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「萌え」って何だろう

 ……頭の悪いコラムですみません(苦笑)

 「萌え」って何でしょう?
 「萌え」「萌える」とはインターネット上の特定の分野(笑)では既に日常ですら使われている言葉です。端的に言うならば、それこそ色々な意味あいで使われていますね。「好きである」「愛しちゃってる」「たまらない」とか、そんな感じです。しかし、「そんな感じ」程度の曖昧なものではない、本来の意味はどうなのでしょう? 世の人々は本当にその意味を理解して使っているのでしょうか?

 これはそんな場面を目にしつつ、友人との会話中に出てきた台詞です。

お前は本当にそのキャラに萌えているのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、萌え〜って言いたいだけちゃうんかと。


 かなりの方がご存知だと思いますが、2ちゃんねるで有名になった、吉野家ネタですね。
ということで(中略)上の文章はテキストトゥスピーチの声を意識しつつ読んで下さい(笑)
 もちろん、ネタなのですが……実を言うと、そうとも言い切れないのです。
 あなた、本当にそのキャラに萌えていますか? 言葉の意味合いが曖昧なままなのに、ただ何となく「萌え〜」と言いたいが為に、その言葉を選んでいませんか?
 そんな疑念が浮かぶほどに、「萌え」という言葉は氾濫しているのです。挙句、三省堂のデイリー新語辞典にこの言葉が登録されていて、その意味は偏見を含んだ意味合いとなっています。むしろ、違うと言ってもよいでしょう。

 ……さて、「萌える」とは? 意味を説明するのに適当と思われる解釈でまとめました。

「萌える」ってこんな意味

萌え・る[下一・自]

(1)意欲や感情、情熱が高まること。動詞「燃える」の同義語だが、適用される範囲は「燃える」に比べて狭く、限定される。
(2)架空のキャラクターや特定の事象、物品を甚く気に入り、心を奪われること。架空のキャラクターや特定の事象、物品に深い思い入れを抱くこと。[用例]えここに――。あのシチュエーションは――。

 これが言葉としての本来の意味です。なお、その起源はパソコン通信上での誤変換(意図的なものも含む)であると予想されます。しかし、発生した時期や語源には諸説があり、現在では特定が不可能な状態になっています。
 とはいえ、そこは気にしなくても結構です。意味さえ理解していれば、使う時に問題は生じません。
 これ以降に挙げられる他の言葉については、五十音順に並べました。なお、使われるようになった時期の前後関係の説明は後述とします。

いわゆる活用語

萌え[名/接尾/感]

(1)動詞「萌える」に於ける、その行動の元となる感情、及び行動そのもの。
(2)動詞「萌える」に於ける、その行動を呼び起こす対象となりうるもの。[用例]マルチは――だ。――キャラ。
(3)(接尾)架空のキャラクターや特定の事象、物品が「萌え」の対象であること、もしくは自分が架空のキャラクターや特定の事象、物品に対して萌えていることを表すために用いる接尾語。[用例]あかり――。
(4)(感)感動詞「萌え〜」から「〜」を削ったもの。意思表現の度合いはやや弱い。 [用例]裸エプロン――。

萌え〜[感]

「萌える」という感情及び「萌えている」という状態を直感的に表すために用いる感動詞。架空のキャラクターや特定の事象、物品を指す語句の後に連ねることにより、その対象に対して萌えていることを表すためにも用いられる。[用法]巫女さん――。

萌え-萌え[名/形動/感]

(1)萌え。二度繰り返すことにより強調の意を持つ。
(2)萌えている状態にあること。
(3)(感)感動詞「萌え萌え〜」から「〜」を削ったもの。意思表現の度合いはやや弱い。[用例]さくらたん――。

萌え-萌え〜[感]

感動詞「萌え〜」を「萌え萌え」と同様の用法で強調した感動詞。主な用法は「萌え〜」に準ずる。

 なお、使われ始めた当時は動詞、感動詞としての使い方しかなかったものと思われます。
 これが普及し、「萌える」という感情、そしてその概念が確立することで初めて「萌え」という言葉と名詞としての用法が普及します。
 「萌え」という言葉の概念は後付けで(一番最後に)生まれたものと見ていいでしょう。
 その順序としては……

  1. 動詞「萌える」が発生
  2. 感動詞「萌え〜」が普及、「萌え」もこれに含まれる
  3. 感動詞「萌え萌え〜」及び「萌え萌え」が普及。形容動詞としての用法も固まる
  4. 「萌える」という感情、概念が一般に普及し、名詞「萌え」の概念が確立

 このようなものではないかと思われます。語源、発生時期の特定ができないため、これはあくまで筆者の推論であることをご了承下さい。

他にもあるよ、その手の言葉

 「萌え」と同じカテゴリーの言葉に「属性」というものがあります。今ではこちらもよく聞く言葉でしょうか。

属性[名]

(1)それそのものが個性となりうるほどの趣味、嗜好、及びその範疇や傾向。萌えるための絶対的な必要条件。特定の人物、キャラクターはこれに含まれない。これが適合する場合、無条件でその対象に対して萌えることになる。[用例]――が人妻。余命幾ばくもない病弱パジャマリムレス眼鏡っ娘――。
(2)(慣用)「萌え」がありとあらゆる事象、人格及び言動に影響を与えるほどに強烈であること。

 こちらはいわゆる「萌えるための条件」です。ただし、自発的に萌えるのとは訳が違い、能動的とも受動的とも言えない、最早自動的と言えるまでの萌えです。つまり「条件が適合している限りは見境なく萌えてしまう」訳です。
 現在では「萌え」と同義に取られることが多いのですが、厳密には違うものを指します。属性は萌えに直結していて、仕組みとしては「萌え」を内包するものでもあります。
 よって「萌え属性」などという使い方は論外です。仮に「メイド萌え属性」とあれば、それは「メイド」に萌えるのではなく「メイド萌え」に萌えることに他なりません。メイド萌えの人なんて大半が男性ですよ? いいんですか?

一般人の目にも触れ始めているゾ

 導入部で書きましたが、「萌え」「萌える」という言葉の地位は最早一般に発売されている辞書に掲載される程となりました。
 それだけならばまだしも、メディアワークスによって「電撃萌王」というタイトルの雑誌が発刊され、その勢いはお茶の間にまで(ウソ)到達していようとしています。仮に掲載作品がテレビアニメ化されようものならば、オープニングの中で日本語本来の意味を持たない「萌」の一文字が、場合によっては掲載誌のテレビCMで「萌える!」等のコピーが燦然と輝くことすらあり得るのです。

 そんな時が来たら……あなたはこの「萌え」という言葉をどのようにして説明しますか?

[Last Update 2004/04/07]


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